Cage The Elephant 『Live From the Vic in Chicago』★★★★★

Live From the Vic in Chicago [DVD] [Import]

Live From the Vic in Chicago [DVD] [Import]

昨年の2ndアルバム『Thank You, Happy Birthday』がピクシーズ好きにはたまらない傑作だったケイジ・ジ・エレファントの2011年2月シカゴ公演を収めたDVD/CD
ヴォーカルのマシュー・シュルツが観客のごとく体を動かしまくりで素晴らしい!何度もダイブして、その度にマイクコードさばきの人が登場するくらい遠くまで流されるのは見応えがある。極めつけはスピーカーからの飛び降りダイブ!洒落になってない高さからの落下だったので下敷きになった人達が心配になってしまう程だった。ピクシーズでは薄かった、目でも楽しめる要素があるのが彼らの魅力。CD音源だとリンカーン・パリシュのギターの魅力に耳を鷲掴みにされて気に停めていなかったが、ライヴではジャレド・チャンピョンのドラムの魅力を思い知らされたのも収穫だった。単独来日希望。

彼らはシングルのBサイドで色々カヴァー曲を発表していて、中でもペイヴメントの「False Skorpion」は元々彼らがやっても違和感のない曲なのでカヴァーも元曲とそっくり。このカヴァーでもそうだけど、自分たちに合う曲やセンスをチョイスする嗅覚が素晴らしいよなあ。

三十路妻 濃蜜な夜のご奉仕 (監督:関根和美)★★★★
第一印象がとても面倒くさそうな甲斐太郎は風呂掃除したり料理作ったりして意外に献身的で序盤から好印象が続く。彼が息子の嫁・白川ユリにするセクハラシーンでは幽霊っぽい唐突な登場の仕方をしていたのでオチもしっくりきた。白華となかみつせいじ夫婦の仲睦まじいまぐわいシーンを見ているだけで幸せな気分になる。性的グッズ訪問販売員の水沢真樹は体が綺麗なメガネの似合う美人。泉正太郎が片瀬由奈と初性交するシーンで、彼女に「震えてるの?」と聞かれて「武者震いだよ!」と返した声が滅茶苦茶震えていたのが可笑しかった。

馬と後妻と令嬢 (監督:松原一郎)★★
馬の陰茎の段付き階子みたいな造形が再現されていて凝っていた。佐々木麻由子はなかみつせいじに強姦されていたのに、彼女が夫に彼と浮気したと言っていたのは違和感があった。誘っているようには観えなかったけどなあ。後妻に対する令嬢の憎しみがあらわになる場面に馬とのプレイが割り込んできて焦点がぼやけていた。瀬戸恵子が赤いパンティを被りながら合沢萌にシャワー攻めされて「ごめんなさいごめんなさい」と泣いて謝るシーンは良かった。

恥ずかしい検診 興奮のOL (監督:浜野佐知)★★★★
自分の肉体に翻弄されない人生を選ぶ主人公達の姿を観ていると勇気が湧いてくる。
セックスした後に見知らぬ男の顔が浮かび、その後その男と出会ってセックスしてしまうという症状を持った西野美緒の京都弁がたまらない。斎藤桃華は翌日の天気が分かると言っていたけれど、どこの天気なのだろう?予知能力があるという患者達を疑い深く見つめる看護婦・森山美麗の表情が最高。笑ってしまうくらいギラついている栗原良は彼女たちの能力をビジネス化しようとして、天気予知する人に「あなたの能力は年一億円位の価値があるんですよ」とか言っていて面白かった。不穏な劇伴もはっとする場面で一気に無音になったりしてダレ無い。ジャンク斉藤が山本竜二に見えてしまい確認のために2回も観たけれど、全然飽きなかった。ところでYスポットのYって予知のYなのだろうか?
最近毎週のように山崎邦紀脚本の浜野佐知監督作を堪能できて嬉しい。