ラストキス ★★★★

これが青年期の危機っていうものか。参考になる。
本作を観てブライス・ダナーはまだまだ現役だということが判明した。この歳で嫉妬が様になる俳優も珍しいぜ。動ける間に是非とも主演でラブロマンスを一本撮ってほしい。彼女がルームランナーで泣き崩れているシーンは使い方が分からなくてやけになっているように見えて面白い。
ケイシー・アフレックはモゴモゴした喋り方が好み。『アメリカン・パイ』シリーズだとそこまでだったのに最近やたらと気になる。彼の老けた感じのたたずまいが年齢と上手い具合に一致してきたからかな?レイチェル・ビルソンが電話してくるタイミングが良すぎて観ている方もするする浮気に入り込める。あれはするわ。
『クラッシュ』のポール・ハギスが脚本を担当している。リメイク元となったというイタリア映画『L'Ultimo Bacio』を観て脚本がどれだけ変わったのか確かめたくなった。ジャシンダ・バレットザック・ブラフのケンカシーンが包丁を持ち出すくらい異様に情熱的なのは原作譲りなのかな?
ジャシンダの父親に「行動で示せ」と言われたザックが玄関で昼夜問わず待ち続けているのは極端。こういう性格だから浮気した気がする。あと、ホースで彼に給水していた隣人は彼のことを絶対馬鹿にしていると思った。
マイケル・ペンが音楽担当だからかエイミー・マンの「Today's The Day」など良い曲ばかり使われている。特にオープニングで流れるスノウ・パトロールの「Chocolate」はイントロが素晴らしく映画の出だしにぴったり。