惑星「犬」。 ★★

主人公のリーアム・エイケンシャーリー・マクレーンに似ている。彼が女だったらなあと悔やむ。
モリー・シャノンがチャキチャキした母親を演じているけれど、子供相手になるとどこかぎこちない。他者にバリアを張っているような芸風だからかな?でもそれが返って母子の距離感をあらわすという好結果となっている。
マシュー・ブロデリックに犬の声を担当させることによって彼の犬っぽさを抽出しているのは上手い。ブリタニー・マーフィーのアフレコはかなり気合が入っている。
最初威勢のいい犬が主人公とだんだん打ち解けていく様は友情の芽生えとも取れるが、「こうやって飼いならされていくのか」という悲しみの方が勝って素直に楽しめなかった。っていうか他の犬に対してペットになることを批判しておきながらその時点で自分自身がペットじゃん。
本作を観ると、「マーク・マザーズボウがスコアを担当する映画は傑作の証」とも言えなくなってきたと感じる。スコアの素晴らしさに引きずられて感動しそうになる場面もあるけど、無茶苦茶な設定や説明不足なところ(あの異常なジャンプ力は何?身内以外の世界中の犬は帰ってきたのか?)が我慢ならず、むしろ騙されているような気がして憎しみが増すというもの。
アンクル・クラッカーの「The Puppy Song」が良い曲。