ビッグ・トラブル in NY ★★★

セドリック・ジ・エンターテイナーとガブリエル・ユニオンが夢の共演!新年から縁起が良い。やっぱりユーモアって強く生きるためには必要だ。沈むのを浮き輪みたいに防いでくれる。
どうしようもないくらい駄目な夫役のセドリックは、金に対する貪欲な切実さとそのユーモアセンスで力強い印象を植え付ける。視覚障害者の真似で金をせびろうとしたときには地獄に落ちろと思ったけれど、企てがことごとく失敗しても止まらない彼のハングリー精神に次第に惹かれていく。ガブリエルが惚れるのも納得。これが甲斐性か。ちゃんとステージ上でのスタンダップコメディがあるのも嬉しい。
ジーナ・ホールは底抜けの明るさで華があるので気に入った。アリス・ドラモンドは可愛らしい。
本作でセドリック以上に目立っているのがジョン・レグイザモ。彼の喋繰りが始まるとセドリックとマイク・エップスが萎れて見えるほどの存在感を放つ。傍若無人なテンションもテントを髣髴とさせる。注目しようっと。伏線もちゃんと回収していて手堅い本作の監督は「ロスト・キッズ」のジョン・シュルツ。「ニコルに夢中!」も観なきゃ。