ミーシャ・バートンの Sex in Ohio ★★★★

パーカー・ポージーが素晴らしい。彼女のような演技の上手な女優が主役を張ったコメディを楽しめるなんてかなり贅沢な体験。
セックスシーンのある若いミーシャ・バートンと共演して、その魅力に打ち勝ったのはタダ者ではない。笑顔や表情、体の動き、声音など若さ以外全てにおいて圧倒的に勝っている。コメディエンヌとしての底力を見せ付けられた感じだ。特にイッた時の演技は規格外の素晴らしさ。
初めてのバイブレーター片手にはしゃぐ彼女を観ていてこっちまで楽しくなる。初体験の際に潜水するみたいにカウントをして勢いをつけていたのが上手い。
ミーシャはルックスからもっとロリっぽい女優かと思ったらスラっとしていて、大人びた声がクールでかっこいいとすら思った。ちょっと憧れる。スカーレット・ヨハンソンに近い印象。これからも色々なコメディに出て欲しい。眼鏡がとても似合うのも好み。
ポール・ラッドは今まで観た出演作では一番良かった。彼のいなたくて鬱憤が溜まった感じの表情は今回の役に実に嵌っている。「Diggers」でもそうだったけど、田舎っぽさがあって郊外がとても似合う。バイブ屋のへザー・グラハムも「へザー・グラハム in おいしいオトコの作り方」のときより面白い。彼女って主役より脇役で魅力が発揮されるなあ。
ライザ・ミネリのエモーショナルなオナニー伝道師には参った。一世一代の演技かと思えるほど気合が入っている。ダニー・デビートも醜悪さを感じさせないギリギリの茶目っ気で押し切っている。
個々のエロギャグは刹那的で他愛ないものが多いんだけど、みなまで見せない編集で余韻を残しつつテンポよく畳み掛けるからずーっと面白い。落ちも清々しい。
曲も良いものばかりで、メイソン・ジェニングス*1の「Lemon Grove Avenue」が特に気に入った。