トリビュート・アルバムって面白いのが少ないなあ。「Highschool Reunion」も期待したほどではなかったし。GBVのトリビュート・アルバム「Blatant Doom Trip」も短い原曲をわざわざ長くして演奏するという愚を犯すバンドがいて全体の印象が悪い。もちろん良いところも沢山あるけどね。例えばShoveによる女性ヴォーカルのパンク版「Melted pat」は原曲ってすげえ良い曲だったなあと思わせる好カバーだし、他のメンツが原曲のツボをはずしまくっている中84nashがリズムを強化した「Hot Freaks」は「やっぱりGBVの後継者は彼らなのかも」と思わせる。あと名曲に真っ向に挑んだNew Radiant Storm Kingの「I am a scientist」かな。

いままで聴いたトリビュートアルバムで一番良かったのはドム・レオンのトリビュート・アルバム「Guess who this is-a tribute to dom leone」だなあ。あれは屍に群がるハイエナ集ではなくて風化させないために作られたっていう感じがひしひしする傑作だった。レコードが無かった時代に音楽が人から人へ伝えられていった感動を今自分はこのCDを通して擬似的に体験しているんじゃないかと思わせる。