「ダミー」

傑作
ミラ・ジョヴォヴィッチは「プリティ・イン・ニューヨーク」の時と双璧をなすコメディエンヌの演技。あの映画のデヴィッド・クラムホルツといい今作のエイドリアン・ブロディといい、なんて彼女はボンクラと相性が良いんだろう。 ウィノナ・ライダーより遥かに万引きする姿が様になるのも最高。
エイドリアンはブリーフ一丁が似合う俳優の仲間入り。彼が腹話術を始めてから独り言の量が人形との対話となって増大するのが可笑しい。
イレーナ・ダグラスもエディ・マーフィの「プルート・ナッシュ」で気に入ってはいたけど今作では準主役級の扱いで、ラストには歌を歌って魅力が存分に出ている。ヒロインのヴェラ・ファーミガの笑顔も魅力的。ミラの母親がアン・ラムジーみたいな濁声。ストリングスが強調された音楽も良い。