半熟売春 糸ひく愛汁 ★★★

池島ゆたか監督100本目の記念作品。レナード・メルフィの『小鳥の水浴』が基になっているらしい。日高ゆりあが母親の田中繭子から売春を強要され、なかみつせいじに処女を奪われたり、銀治にツルマンにされたりして可哀想。日高はおっとりしている感じなので、強引な母親に虐待されるままでいるのがリアル。『悩殺パンスト 美脚秘書』でもそうだったけど、池島は精神的に問題を抱えた人物の発作の演出が上手い(このリアルさは彼女の演技力によるところも大きいと思う。)。日高が突然震え出す演技なんて観ていて居たたまれなくなる。すいかが割れたり、それがザクザク刺されたりするカットも効果的。田中は普段のチリチリした髪型と男と寝る時の髪型が違っていて最初別人かと思った。
エンディングで大場一魅の「愛しのピンナップレディ」(作詞・五代暁子)が流れる。ピンク大賞で買ったCDによると彼女はキャスターの声も当てているようだ(でもキャストだと田中圭介になっている。彼女の声っぽかったけどなあ。)『小鳥の水浴』はかわさきひろゆき監督で現在も公演されているので観にいってみたくなった。後、レナードの『オー・カルカッタ!』も観てみよう。
山の手ぐり子の枯れた声が素晴らしい。