Mの呪縛 ★★★★

団鬼六の小説『妖女』の映画版
一般公開された作品のようで、出演者は初めて見る人ばかり。縄で縛る行為の魅力がいままで分からなかったけれど、今作でその魅力に気がつけた。縛られている長澤つぐみが美人だったからかも。この年でSMに開眼できて良かった。永倉大輔は『太陽を盗んだ男』の沢田研二みたいな感じでかっこいい。成田愛は上唇が上にめくれていてエロい。永倉はどっしりと構えてサディスティックに成田を責め立てていただけに、二回目を拒否された際に「あんなに感じてたじゃないかよー!」と狂ったかのように喚いたのは違和感があった。そんなにぞっこんだったのか。このシーンはすぐ傍に恋人の長澤がいるのに喚いているから永倉が酷い男に見える。彼女が引き気味で「さよなら…」と去っていくのにも納得。団鬼六の作品をもっと読もうっと。