The Sonics 『Here Are The Sonics!!!』★★★★★

ザ・ソニックスの1stアルバム。
名前だけ聴いた時にはソニック・ユースの愛称かと思っていた。
全体的に録音レベルが振りきれているようなサウンドがかっっこいい。特にジェリー・ロスリーの狂乱的なシャウトと声を出し終える時の震え!「Do You Love Me」なんて分厚いコーラスも相まって大音量で聴かなくても騒々しさが伝わってくる。ガレージロック好きは勿論、『A Quick One』までのザ・フーが好きな人も気に入ると思う。
彼らもそうだけど、60年代のロックバンドの作品にはR&Bのカヴァーが多い。当時リアルタイムで聴いていた人たちのカヴァーに対する受け入れ方はどんな感じだったのか気になる。日本だと今こうした曲をカヴァーするのはオールディーズ趣味のバンドばかり。そういう人たちは大体昔っぽい格好をしているから現れただけで既にカヴァーしそうな雰囲気があるし、カヴァーしても特にアレンジもしないので、どうも入れ込めないんだよなあ。その点、M・ウォードは「Rave On」を現代風に仕上げていて素晴らしいと思った。