LITE/ブラザーズ・シスターズ・ドーター@新宿MARZ

LITE*1

ドラムにベース、ツインギターのインスト・バンド。以前見たウンベルティポ トリオのすさまじい身体能力と比べると迫力に欠けるけど、アプローチが幅広いので飽きなかった。最初のMCの直後にやった人力テクノ・ポップな曲は素晴らしい。キラキラしてすぐどす黒くなる唯一無二のサウンドを持っていると思った。内輪受けしないMCも気に入った。案外いないんだよなあこういう人。

ブラザーズ・シスターズ・ドーター*2

右胸ポケットにリラックマを入れたマイク・ワットは瞑想するかのように目をつぶって、ヴァイブレーターのように震えながら小刻みにベースを弾く。これぞベース!な手数が多くて地を這うようなサウンドが素晴らしい。「もしも昨日が選べたら」の老けたアダム・サンドラーに似ている。年季が入った表情は本当に渋い。50歳になるっていうのに日本で14ケ所も周るツアーをするなんて!LITEの人も言ってたけど、大御所になっても偉ぶらないところはまじで尊敬します。こういう老け方をしたいものだ。最後に感謝の言葉を述べていたときに泣いているように見えて、こっちが戸惑ってしまった。彼は本気だ。フナノリ*3も聴かなきゃいかんわ。
クレイマーはストラップなしのベースを弾いていた。エフェクトを使いまくってマイクとは対照的に浮遊感のある音。たたずまいもクールで汗みどろのマイクと対照的だった。サム・ベネットはエレクトリック・ボンゴのようなものを叩いていた。パンをこねくり回すような叩き方がたまらない。あとテルミンみたいな楽器に色々小物を近づけてふわふわした音を奏でていた。34歳の誕生日らしいドラムのあらきゆうこは歯を食いしばって懸命に叩く姿が印象的。ビートが太くて共演者に全然負けてなかった。