ラスト・ホリデイ ★★★

クイーン・ラティファが余命三週間と診断されたときには「死をネタにして感動させようとするなんて品性下劣な!さっさと死ね!」と思ったけれど、彼女が陽気で殆どしみったれないから意外に楽しめた。あと料理がかなり美味しそう(こんなに美味しそうな映画は久しぶり、鳥の丸焼きのきつね色ときたら!)で、その料理がもつ活力に引っ張られて彼女が死ぬことなんて忘れてしまえるのも上手い。
死を宣告される直前の彼女とLLクールJのぎこちない絡みは、ほのぼのとしていてもっと観ていたいと思えた。このコンビでまたラブコメを作ってほしい。LLは常に緊張している感じで面白い。
「Ed's Next Move」の頃からするとマット・ロスって老けたなあ。スーザン・ケラーマンは眉間の深い皺が本物かどうか分からなくて笑えない。ジュリア・ラシェイはおでこが長くて驚いた。
本作の最大の収穫はアリシア・ウィットを知れたこと。ちすんとジャニュアリー・ジョーンズを混ぜたような魅力溢れる女優。たちまちファンになった。やっぱり人間赤毛だよなあ。俺もあんな赤毛に生まれ変わりたい。