Lars and the Real Girl ★★★★★

ケリ・ガーナーがジル・リッチー風のルックスで壷にはまる。あんぐりあけた口がたまらん。エミリー・モーティマーも笑顔が素敵。
ラーズ役のライアン・ゴズリングは内省的なジェイソン・リーみたいで気に入った。小屋に篭って他人との交流を頑なに避ける彼を必死に食事に誘おうとするエミリーが面白くて切ない。
ずーっとダッチワイフのビアンカを人間のように扱う。教会に行ったり、体を洗ったりして最初の方は笑えるんだけど、だんだん周囲の人々の献身さがグッとくるからこっちまでマジになってきて最後は泣けてくる。エミリーがライアンに対して「みんなあなたのためを思ってやってるのよ!」と怒る場面はそれまでの彼女の行動を観たらけっしてお節介だなんて思えないよ。
自分の世界が開かれたときに感じる悲しみと喜び(特に悲しみ)が、ビアンカや周りの人々との交流を通して同時に描かれている感じで気に入った。