「バナナ★トリップ」

面白い
レジでコンドームを注文したら周りの男達がさっと取り出すところや、リン・シェイの股間から煙が出ていたり、彼女がバットをズッポズッポと咥えるシーンなど、要所要所でこうした瞬発力のあるギャグが織り込まれているので最後までダレなかった。
ロゼリン・サンチェスを下から見上げるアングルが多くてマイケル・ジャクソンに見える。「ワタシにキメテ」でもそうだったけど、彼女は陽気な映画が似合う。バナナを使った擬似フェラチオをここまでしっかり撮ったのは偉い。
イギリス人のゲイ役で出てくるロジャー・ムーアの声が渋すぎてこの映画だと浮いていて面白い。あんな感じで紳士的に誘われたらぞくぞくするなあ。
よく作ったなあと思えるのはちんこの形をした噴水。あったらいいなとは思うけど、実際に作ってしまうところが凄い。
「スノー・ドッグ」でもそうだったが、やっぱりキューバ・グッデイング・Jr.は鬱陶しくて苦手だ。ゲイを頑なに拒む表情が本当に嫌悪しているようで、この映画の魅力をそいでいる。ゲイと仲良くなるホラシオ・サンツの方が好感が持てるぞ。キューバ本人はコメディやりたいのかもしれないけど、クリス・ロック程のしゃべくりセンスがあるわけでもなく、マーティン・ローレンス程の安定感も無いし。「アンラッキー、ハッピー」のビル・ベラミーみたいに主人公の友人役が向いてるんじゃないかな。でも彼が「I'm coming out」をバックに半裸で踊るシーンは本作のハイライトなんだけどね。
なんでキューバの役をアンソニー・アンダーソンにしなかったんだ。彼が演じれば本作は傑作になり得ただろうに悔やまれる。アンソニーとホラシオだと二人とも太っていて画面に納めるのが大変ならホラシオをポール・ジアマッティに代えれば解決じゃん。