「ソウルビート・ストリート」 ★★★★

なによりもトラブル・ファンクのライヴシーンがすばらしい。ザ・ルーツのライヴを思い出させるグルーヴの嵐。プリンスがアリーナで演奏するようなスケールの大きさをそのまま小さなライヴハウスに持ってきたような感じで、熱気がとんでもないことになってる。ヤク中のリチャード・ブルックスが逃げ惑う時に子供をひょいっと飛び越えていたのが面白い。警察の情報を鵜呑みにして嘘記事を書いていたアート・ガーファンクルが自分の過ちに気がつくタイミングと、彼がライヴを観て興奮するそれがもっとうまく絡めばよかったのに。踊り狂う観客の中でハリス・ユーリンが呆然と立ち尽くすラストが印象的。音楽の力を感じる。