ジム・キャリー IN ハイ・ストラング ★★★★★

これほどまでに親しみ深い狂気を感じたのは初めて。場面のほとんどが眉間に皺を寄せたスティーヴ・オーデカークによる愚痴と不満による独白で構成されている。でもオナニーでなく漫談になっているのが素晴らしい。彼の貧乏ゆすりに観ているこっちまでシンクロして、映画の人物と一つになっているという感動で体が震える。他人とは思えない人物に出会えるってこんなに嬉しいのものだったのか。こんな喜びに出会ったことのなかった俺は結局そういった人と出会っていなかったってことか。いきなり俺の中のオールタイムベスト10入りだ。これが目指す方向な気がする。心の指針が出来たぜ。親指シリーズも観なきゃ。
保険屋のフレッド・ウィラードのにやけた表情が面白すぎる。ジム・キャリーがグニャグニャ顔芸だけのチョイ役で出てくるのも効果的。彼の最良の使い方だと思う。
ああもう素晴らしさしか出てこないよ。こんなに良い映画があったなんて!生きていて良かった!人生は糞!